「信じます、君の可能性 伝えます、学ぶ心」  フェニックス アカデミー

今月のコラム バックナンバー 文⁄塾長 大山重憲

2010年9月

栄養

夏風邪らしいものを初めて経験しました。38度以上の熱が3日続き、寝込んでしまったのです。思うように声も出ません。エアコンの効いた部屋にいても冷汗が止まらず、だるくて、歩くどころか立ち上がるのもおぼつかない状態でした。 4〜5日様子を見て、良くならないようだったら医者に行こうと思っていたのですが、いよいよ観念して医者に行きました。「夏バテ、夏風邪でしょう。」という診断でした。熱が下がり傾向にあったので、「食べたい物を食べて、休養するように」とのアドバイスをいただき、薬も処方されずにそのまま帰宅しました。ベッドに横たわり、冷汗かきかき、中村天風氏の講演集を読み始めました。その中から元気づけられた文章をいくつか紹介することにします。

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自分の好きな物を食べると神経作用が消化機能を促進し、十分吸収させます。 好きな物を口にすると唾液や胃液が多量に分泌される。だから第一に考えるべきことは、その人がその食物を好きかどうかということです。特に、病弱の人に対して、含まれている栄養価だけを基準にし、本人の好き嫌いなどを考えずに無理に食べさせようとすることは間違いです。ただ栄養価のみにとらわれると身体に無理をさせ、活力の減退を引き起こすのです。

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私はね、人間に年齢はないと思っています。年齢を考えるから年齢があるように思うけれども、六十、七十歳になろうと、自分が十七、八歳時代と考えてみて、違っているのは体だけ。そして、もう一つ違っているのは、心の中の知識だけの話で、心そのものはちっとも変わっていないはずです。ですから、四十、五十はもちろん、七十、八十になっても情熱を燃やさなきゃ。明日、死を迎えるとしても、今日から幸福になって遅くはないのであります。

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眠りにつくまでの間、何も考えないで眠りに入るのが本当の理想なんです。それができないのであれば、夜の寝際、できるだけ昼間関係した消極的なことを思い出さないようにすることです。人間の夜の寝際に心は「特別無条件同化暗示感受習性」という状態になっていて、ちょいとでも、考えたことはパーっと潜在意識に刻印されてしまうんだ。だから、昼間、どんな腹の立つことや悲しいことに関係した場合であろうとも、夜の寝際の心の中は断然、それを持ち込んじゃいけないのです。

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病の中にあって、心にスーッと沁み渡る栄養をいただきました。今はほぼ元通り回復して、溌剌と毎日を送っています。暑い。でも、元気です。心も体も。

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